放課後のブランコ

「私が気にいらないなら、加瀬君をどっかに縛り付けておいたらっ?告白でも何でもしてっ自分のもんにすればいいでしょっ」


「はぁ?!お前がいなくなればそんなの簡単にできるんだよっ…」


「そーだよっ、お前がいなくなればまた純は元の純に戻るんだよっ」


「学校やめれば?じーさんばーさんと暮らしてんだろ?もう後少ししか生きられねぇ老人の為に働けよっ…」


震えるくらい悔しい感情がグルグルと体中を巡っている。


「マジで?老人と暮らしてんの〜?だから貧乏臭い雰囲気が漂ってんだ」


「「「ギャハハハハッ」」」


ギャル達の笑い声がトイレに響いて、


ブラシをグッと掴み直した。


「辞めるよ…」


私の言葉で、リーダー格のギャルが真顔になった。


「は?」


「学校辞めるよ。その変わりっ…」


髪から水がポタポタと落ちて視界も滲む。


ゴシゴシと目をこすってブラシを振り上げた。


「あんた達をボッコボコにしてから辞めてやるっ………」


「キャーッ!!」


ブラシを勢いよく振り下ろそうとした瞬間、


誰かにギュッと抱きしめられた。


だっ誰?!