放課後のブランコ

突然知ってしまった自分の過去に、少し戸惑ってしまう。


それに、


加瀬君の初恋が私?!


過去に、会ってたなんで…信じられない。


教室に戻ったら既に自習の時間が始まっていて、良子がコソコソと私の隣に来た。


「ねぇ、何だったのっ?屋上に行ってたのっ??」


「違う」


「えっ?じゃあどこにいたのっ??純君と二人っきりだった??」


ここで良子に素直に話したら、またネタにされるかも…。


「良子さ…、加瀬君の賭け金の事教えてくれたよね??」


「うんっ!みんな加瀬君がフラれるに賭けてる」


「いくらくらい集まった?」


「トータルで3万くらいかな」


本当にお金集めてるじゃんっ………!!


「良子…、加瀬君それ知らないよ?もし私が加瀬君にそれを言ったらどうなると思う?」


「え………」


引き攣りだした良子の顔を見て、吹き出しそうになった。


「いい?金輪際、私と加瀬君についてのネタは書かない事!写真も撮らない事!もし約束を破ったら、加瀬君に言い付けるからね」


「ふんっ、もういいっ!!風花のバカァァァ!」


またコソコソと良子がいなくなって、必死に笑いを堪えた。


これで少し、回りが静かになるかなぁ。


ちょっとだけ、


加瀬君を見ててみよう………かな…。










そんなホクホク顔の私を、あの子達が待ち構えていた。