放課後のブランコ

「あのね、ばーちゃんが教えてくれたんだけどね、喧嘩するって事は、仲がいいって事なんだって!だから、純君のお父さんとお母さん、本当はすっごく仲良しなんだよ」


「え?それ本当かっ?」


「うんっ!だから大丈夫だよっ!風花んちもね、いつも喧嘩してるけど仲良しなんだって!大人はみ〜んなそうなんだよ」


へ〜!


「そうなんだ〜っ!じゃあ帰ったら父ちゃんと母ちゃんもう仲良しかな?」


「きっと仲良しだよっ」


風花がそう言ってくれて、少し心が楽になった。


ホッとした…。


そしてオレが笑ったら、風花も嬉しそうに笑った。


かわいい笑顔で。


「純君の髪、カッコイイ!オレンジ色だよっ」


「え?オレンジ?あ、風花もだよ」


風花の髪もオレンジ色だった。


夕日に反射して…。


「え?本当に??これも一緒だねっ…」


「うんっ。一緒だなっ」


風花と一緒なのが嬉しかった。


風花も、オレと同じ苦しみを抱えてたなんて思わなかった。


風花がいたら、頑張れる。


風花に毎日会えるなら、父ちゃんと母ちゃんが喧嘩してても辛くない。


「風花…いつも意地悪してごめんな」


何となく、謝りたくなった。


「ううん。純君といると楽しいからいいよっ!」


「じゃ、明日もここで遊ぼうぜ」


「うんっ!風花、明日もここにいるっ」


やった!


明日も風花に会える!


明日だけじゃなくて、あさっても…しあさってもここにいてほしい。


風花と一緒に、


オレも強くなる!!




☆☆☆☆☆