「優希先輩っ!」 ひとりの女の子に、声をかけられた。 その子は髪をふたつにちょこんと縛ってあり、中々可愛らしい。 (……一年の子か) 優希を先輩と呼ぶのは、一年生しかいないだろう。 女の子が緊張した様子で駆け寄ってくる。 「………どうした?」 「あ、あの…」 何かと問うが、その子はもじもじしたまま俯く。 そして、決意したのかパッと顔を上げた。 「これっ!よかったら…、食べて下さい!」 何やら包み紙に包まれた四角い箱を彼女に渡す。 手を微かに震わせて。