「竹刀で叩いたことは謝る。けれどあたしがしたことは間違ってないと思うし、許してもらう必要はない」
キッパリ言い切ると、彼は口元に笑みを称えた。
「……そうか、わかった」
彼が言葉を発した次の瞬間、頬に激痛が走る。
「……っ!」
あまりの痛さに顔を歪めた優希。
(痛い……)
歯を食い縛ってたおかげで、衝撃はいくらか和らいでいたのかもしれないが、それでも強烈な痛みなことには変わりはない。
「……お前が悪いんだからな?」
「へぇ、なら何が悪いか説明してみろよ」
何も考えず思うがままに声に出してしまった。
「…ほー? まだ足りねぇみたいだな」
笑んでいる顔には、眉がピクピク動いている。
男は大きく腕を振り上げた。


