コンプレックスなふたり☆



「竹刀で叩いたことは謝る。けれどあたしがしたことは間違ってないと思うし、許してもらう必要はない」

キッパリ言い切ると、彼は口元に笑みを称えた。


「……そうか、わかった」

彼が言葉を発した次の瞬間、頬に激痛が走る。


「……っ!」


あまりの痛さに顔を歪めた優希。


(痛い……)


歯を食い縛ってたおかげで、衝撃はいくらか和らいでいたのかもしれないが、それでも強烈な痛みなことには変わりはない。


「……お前が悪いんだからな?」

「へぇ、なら何が悪いか説明してみろよ」


何も考えず思うがままに声に出してしまった。


「…ほー? まだ足りねぇみたいだな」


笑んでいる顔には、眉がピクピク動いている。

男は大きく腕を振り上げた。