コンプレックスなふたり☆



「てめぇ、何すんだよ!」

「…あんたからやってきたんでしょ」


彼女はぼそりと呟いた。彼は血迷った目付きで優希を睨み付けながらも、手は叩かれた腕を押さえている。

相当痛かったのだろう。


(念のために力は出来る限り抜いたけど、防具つけてないからアザくらい出来てるかもね)


そう彼の腕を眺めながら考えていると、不意をつかれて両腕を押さえ付けられた。


(しまった!)


「離せ!」


じたばたと暴れてみるが、一向に押さえ付けられている腕の力は抜けない。

挙げ句の果てには、持っていた竹刀を飛ばされてしまった。