コンプレックスなふたり☆



「…んなわけあるかっ!」

「どうだか」


ハッと笑んでやる。


(……そうでもなきゃ、ナンパなんかしないだろ)


「っ、お前ムカつくんだよ!」


もういい加減我慢の限界だったのか、頭に血が昇った体格のいい男子生徒が優希に殴りかかる。

彼女はそれを反射的に避け、持っていた竹刀で腕を叩き落とす。


「……いってぇっ!」

「おい、大丈夫かよ!」


残りのふたりがその生徒に駆け寄った。