「あんたら、羨ましいの?」 「なっ!」 クツリ、喉を鳴らす。 「あたしが女の子達からキャーキャー騒がれて、羨ましいんでしょ」 顔は笑ってるが、正直なところはへこんでいる。 (女の子は好きだよ? でもね、あたしだって一応女なんだよ!) こういうとき、思う。 自分が男だったらどんなに喜んだことか、と。 (…ま、でも嫌なわけじゃないけどね) ただ、女としては複雑なだけで。