コンプレックスなふたり☆



「あんたら、羨ましいの?」

「なっ!」


クツリ、喉を鳴らす。


「あたしが女の子達からキャーキャー騒がれて、羨ましいんでしょ」


顔は笑ってるが、正直なところはへこんでいる。


(女の子は好きだよ? でもね、あたしだって一応女なんだよ!)


こういうとき、思う。

自分が男だったらどんなに喜んだことか、と。


(…ま、でも嫌なわけじゃないけどね)


ただ、女としては複雑なだけで。