コンプレックスなふたり☆



「何だと!?」


凄い形相で睨み付けられるが、それをいとも簡単にかわす。


「教えてやろうか」


偽か本心かは知らないが、人の悪そうな笑みをしたままそう口にすると、優希は片手で指を折り始めた。


「まず学校でナンパするだろ、格好付けて制服ちゃんと着ないだろ、教師の目を欺ければそれでいいと思ってるだろ、それから…」


言い終わった後彼らを見やれば、悔しそうに顔をして真っ赤にしている。

それもそのはず。

優希が言ったことは全て、正論なのだから。


「…っ、うるせぇな! だったら何だよ、関係ないだろ!」


(…情けない、図星をつかれて逆ギレするなんて)


ハァとため息をついた。