「そういえば、課題の風景画終わったか?」 直哉が不意に尋ねてきた。 課題の風景画とは、その名の通り風景を描く。 自分の持っている風景の写真や本、それがなければ実際に外に出て描くというものだ。 「あぁ。お前は?」 遥がそう聞くと、苦笑いして紙を指した。 そこには、塗りかけの風景画が。 (まだ終わってないんだな…) 彼は呆れ顔を寄越しながらも、手だけは動かしてデッサンの準備を進めた。