闇の貴公子に偽りの愛を



周りを見渡すと綺麗なドレスに身を纏い、あちこちに宝石をちりばめている貴婦人や黒いタキシードに身を包んだ貴公子がたくさん居る。



緊張してきたわ……


ダンスは踊れるわ。


でも……


舞踏会は好きじゃないのよ……



「踊って頂けませんか?」


「…え?私なんかでよろしいのであれば、お願いします。」



いきなり声をかけてきた男は長身で目鼻立ちが整っていた。