「トウハハヤトって人は、K中学でも不良グループのトップで目が合ったら殺られるって言われたくらいの人なんだよ!」
「ははは!うそだよ、、、絶対嘘だ!!」

そう言った時には体が勝手に動いていた。
どこに向かって走っているのかもわからず思うがままに走った…

走るのに疲れてきたころ海に着いていたことに気づいた。防波堤に一人座って、みくに言われたことを思い返してみた。

「董羽さんがそんな人なわけがない…」

確かに見た目は少し怖い。髪型もいかつくて目が合っただけで少し体が引ける。
でも、、、でも、後輩に優しくて、面倒見がよくて、礼儀正しい人なのっ。
あたしは、そんな人だって知ってるから好きなのに…
みくひどいよっ…
また涙がこぼれてきた。
停まることを知らない涙はあたしの頬を濡らした。