──次の日


「おっはよーひよりー!」


「おはよう」


このうるさいのは、お隣さんで、幼なじみで、親友(彼女曰く)の桜木雫。


「ひーってばテンション低いー!」


「雫はテンションうざい。」


雫はあたしのことを『ひー』と呼ぶ。


なんでもいいんだけどね。


「もー、しぃって呼んでよー、昔みたいにー!」


「はいはい、うざいうざい。」


「そんなところも好きぃぃぃ!」


あれ?今は昼前なはず。


「雫、学校。」


「ひーを待ってたのよーん」


「それはありがと、じゃ、行こうか、めんどいけど。」


錆びついた車輪の自転車に跨る。


雫もついてきてるようだ。