カラスなあたしと、うさぎな俺。



「ひー!橘とデートだねー!」


「そうだね、首輪、買いに行くんだ。」


「橘の?喜びそうだね。」


「猫の。別に橘に付けてもいいんだけどね、喜びそうだからね。」


喜ばすのは嫌だな。


雫の口にホットケーキをほうりこむ。


「うっまー!!あたしも毎朝食べたいー!」



よかったね、橘も喜んでるし。


ニッコニコしてる。



「じゃぁ、葉山さん!またお昼に来ます!」


「うん、」


いつの間にかお皿を片付け自分のクラスに戻る用意をしていた。



また、1日、長いんだろうな。



「キャ!」



わ、何?


「あ、わ、は、葉山さん!?」

つまずいて、あたしの上に乗ってきたそれは、金色の長い髪に大きな碧色の目。


「外人?」

「は、葉山さん!ごめんなさい!ごめんなさい、ごめんなさい!!大丈夫ですか?怪我はないですか?あ、ああアタシは失礼します!」



そう言って素早く走り去る女の子。


「何あれ?雫知ってる?」