カラスなあたしと、うさぎな俺。



「猫の、だよ」


甘いホットケーキを口に運ぶ。


「お供していいですか?」


「来なくていいよ。」


邪魔だし。


「そんな…、せっかくだからちょっとでもデート気分を味わいたいなー、と思ったからですか?」


そんなこと考えてたのか、気持ち悪いな。


「あんたさ、デートって何か分かってる?」

「はい!男性がリードし、女性を楽しませるため試行錯誤した上、遊ぶ為の代金を全て男性側が払う、という理不尽きわまりないディーティングのことですね!!」

「うーん、まぁ、当たってるっちゃぁ当たってるよ。その理不尽なデート、あんたに出来んの?」


「金銭面的にはもうまんたいです!」


うざい。


「じゃぁ、放課後…、一緒にペットショップ行く?」


あ、橘が金蔓にしか見えない…。

遠くで雫が睨んでくる。

金蔓にしか見えないのがバレたか?


それに対して橘は、


「やったー!葉山さんとデートです!デートです!」



ガキみたいにバンザイをして喜んでる。