カラスなあたしと、うさぎな俺。




一度家に帰ってから買い物に行こうかと思ったけど、そのまま行くことにした。


あたしを探しに来てくれたのにまた帰るなんて、ちょっと兄さんが不憫に思えたからね。



「ハンバーグとー、コーンポタージュとー、サラダとー…、あたしこのメニュー昨日も食べた気がする。」


「あ、別のにする?」



「いや、いいよ、好きだし。」



夕方、タイムセール、人が多い。


スーパーにいるにはしんどい時間帯だ。



「あたし猫缶買ってくる。」


マグロかな、カツオかな?


因みに、二匹は外で待っている。

さっきちょっと外を見た時いたから大丈夫だ。



む…、一個50円…。


とりあえず今日と明日の分。




と、あたしの源、チョコレート。


「猫缶六個と、その倍の数のチョコレートはなに?俺買わないよ、ねぇ、買わないよ?」


「兄さん、昨日バイト代入ったの知ってるよ。大丈夫、兄さんなら出来る。」


「出来る、出来ないの問題じゃないよ、あ、かごに入れちゃだめ!ああぁぁぁ!」


問答無用。