「美味しかった、ごちそうさま。」
「はい!お粗末さまでした」
じゃ、教室にでも帰るかな。
「あの、葉山さんっ!」
「ん?」
また、目の前で手をくんでもじもじさせる。
何よ、早く言ってよ。
「今日は短縮授業です!!」
短縮、授業、って…
確か、
「昼ご飯は家で食べなさい、って言って授業が午前までのやつ?」
「…はい」
少し照れたようにはにかんで言う。
「なんで気付いた時点で起こさなかったのよ」
マジ、使えねぇ。
「葉山さんの寝顔が可愛くてつい…」
つい…、じゃないよ。
「はぁ……、帰る。」
「あ、葉山さん…、怒りましたか?」
「怒ってない、呆れたの。」
橘に背を向け歩く。
後ろの方で「呆れないでくださいぃぃぃ!」って言ってるけど無視した。
うるさいなー。