カラスなあたしと、うさぎな俺。




「葉山さん!なんか恋人同士みたいですね!」


「恋人同士だしね。」



「その一言でご飯丼で三杯はいけそうです!」


「じゃぁ、やってみてよ。」


「はい!無理です!」


うぜぇ。



あー、あったかい、眠たくなってきたな。



「葉山さん、俺ね、葉山さんの…………───」




橘が何を言ってたのか分からないけど、頭を撫でてくれたのはわかった。


馴れ馴れしいって殴ってやろうと思ったけど、久しぶりの睡眠と日の光で深い眠りについた。



 ─起きてよ、カラスさん


 ─誰……



 ─俺はうさぎ、白うさぎ



 ─へぇ…、綺麗な白色だね…、あたしの黒と取り替えたいよ。



 ─俺はカラスさんの何物にも染まらない黒色になりたいよ。



 ─あたし達、お互いがお互いを補えば、上手く灰色になれるかな?



 ─なれるよ、きっと……