オレンジ




「あはははっ!いいんだよ。逆にお礼を言いたいくらいだよ。ありがとう。恋乃梨をこれからもよろしくな」


「はい。大事にします」


「お父さん飲み過ぎだよー」



そんな3人の会話を聞いて、あたしは部屋に戻った



悲しくないわけがない


だって、本気で好きになった相手だもん…



「はぁ…あの2人にはかなわないよ」



あたしはベッドに飛び込んだ



その時…!


プルルルルルッ!


とあたしの携帯が鳴った


あたしは、相手を確認せず電話に出た



「もしもし」



だけど、相手からの返事はなく、不思議に思い、番号を確認しようと、耳から携帯を離そうとした



「…っ美乃梨…」


「え?どうしたの!?」



電話の相手は、知早だった