髪を切って少しスッキリした信司は思いっきり玲央君を警戒してる様で…


私は説明が下手なので玲央君が私の隣に正座して詳しく説明してくれる事に…

本当にごめんなさい、玲央君…


一通り、玲央君の説明が終わって亜海が一言…


「ふ~ん。で、友里ちゃんはどうして勝手に決めちゃったのかしら~?」


……眼が笑ってない…



「えと、その、話したら反対すると思って…」


「うん、反対してたね♪か、く、じ、つ、に♥」

茶目っ気たっぷりに言う亜海だけど溢れんばかりの殺気が滲み出ています…


「……」


「はぁ~………友里の優しさがそうさせたのならしょうがないわよね」


優しく微笑む亜海に少し泣きそうになった…


「玲央さんも友里の事をよろしくお願いします」


「ちょ、姉ちゃん!?」


「ほら、アンタも!!」


「やだ…!」


「信司!!」


「嫌だ、嫌だ、嫌だ!!絶対に嫌だ!!」


「信司!!!もう来年は中学生でしょう!?あんた自分でもう子供じゃないって言ったわよね?」


「俺…ゆり姉の事…好きだったのに……!……大好きだったのに!!ちっちゃい頃から…好きだったのに!!」


信司の目から大量の涙が溢れ出す


「信司…」


玲央君はちょっと申し訳なさそうな顔をしてる……

私もちょっと複雑……

でも、亜海はそれでも容赦なかった。


「だったら…

友里が幸せになるのを願う事こそ本当に好きだってことでしょうがっ!!?

しかもメソメソ泣いてんじゃないわよ!

っていうか、惚れた女の幸せより自分の幸せ優先かお前は!?お前はそれでも男か!!!」


「うっ……うぅっ…」


「信司」


いつの間にか、玲央君が信司の前にしゃがみこんでいた