「…………」

「…………」



ハッと気づいた時には、視界は反転していて。
ようやく見慣れた天井と、月明かりに照らされたハルの顔があった。



「志穂」


ジワリ、とハルの体重を感じて。
性懲りもなく身体が熱くなる。



「な、なに?」



またバカにされるのが嫌で、平静を装いながら返事をする。
ハルは、あたしの顔の横についた手に体重をかけながらまっすぐに見つめてきた。


ドキドキと心臓が早鐘をうつ。
キレイなハルに見つめられて、恥ずかしいのに。
視線を逸らせない。


なにもかも、ベッドに縫いとめられちゃったみたいだ。