溺愛プリンス



ギュっと目を閉じる。
でも、いつまでたってもなにも起きなくて。


恐る恐る、閉じていた瞼を持ち上げた。



へ?



と、そこにはまるで何かを耐えてるみたいなハルがいて。
あたしと目があった瞬間、ブハって吹き出した。




「……変な顔」

「なっ!」

「なに期待したの?」

「し、してないっ!」



クスクスと肩を揺らしながら、覗き込むように見つめられ慌てて身を引いた。


もうっ!


「あ、あたし寝るんだから、ハルは早く自分の部屋に戻ってくれないかな!」



繋がれた手を引き離したくて、ブンブンと振る。
真っ赤になって必死なあたしに、ハルはいつもの笑顔を浮かべたまま、さらに手を引いた。




「きゃっ!」