「ええっ、そ、それは……」
そ、添い寝なんてしたら緊張してこっちが眠れなくなっちゃうよ。
思わず口ごもってしまう。
ハルは可笑しそうに肩を揺らすと、まっすぐにあたしを見上げた。
「ちょっとだけ、話を聞いてくれるか?」
「……うん」
頷くと、ハルは柔らかな笑みを浮かべて、あたしの手をギュッと握りしめた。
「俺がこの屋敷に王子としてきたのは、母親が死んで身寄りがなくなった時だった。
クロードが迎えに来たんだ」
「……」
クロードさんが……。
「屋敷にきてからは、勉強漬けの毎日。 なんで連れて来られたのか、どうして俺はこんなことを学ばなくちゃならないのか。 その理由も聞かされないまま」
「なにも?」
「ああ。 まったく。でも、半年が過ぎた頃、突然国王が俺を訪ねて来たんだ」
そこで、ようやく自分の立場。
これから王子として生きて行く事、政にも参加しなくちゃならないことを聞かされたらしい。



