溺愛プリンス



いた……。

本当にいた……。




リュンヌ・メゾンで逢えなかった。
それだけなのに、もうずっとずーっと長い間逢えていなかったような。

そんな切ない気持ちで胸がいっぱいになる。




真っ白なスーツ姿のハル。
昨日の王子様のハルとはまた違う彼がそこにいる。

憂いを帯びたその横顔に、泣きそうになってしまう。



だって、だってその表情は……。
写真の中の13歳のハルそのものだったんだもの。



いますぐに駆け寄りたい。
ハルの体温を感じられるくらいそばに行きたい。

そんな衝動で、地面を駆け出そうとしたあたし。
でも、すぐに服が掴まれた。


芝生の上に引き戻されて、ガバリと振り返った。






「っ、マルク?」




なにするの……っ、て言いかけてその言葉を飲みこんだ。