ハルが来ない?
頭の中が真っ白になる。
逢えると思っていた。
最後だとしても、ハルに逢いたいと思っていたのに……。
「どうして、ですか?」
もしかして……また、ハルを軟禁……。
そんな考えがグルリと頭の中を巡ったその時。
ベルト王は玄関先にあった小さな木彫りの小鳥を手に取った。
指先でつかみ、大事に手の中に転がす。
手の中におさまった小鳥を見つめ、小さく、消え入りそうな声で呟いた。
「…………。 だから、日本になど行かせたくなかったんだ」
「……?」
日本に?
なんとか聞き取れたキーワードに、首を捻る。
ベルト王は、小鳥を棚に戻すとまっすぐにあたしを見据えた。
瑠璃色の瞳が、哀しそうに細められた。
そして……。



