溺愛プリンス



結婚。
ハルが、結婚。




「…………」


彼は、王位継承者。
わかっていたはず。




でも……。





ほんとなの?
ねえハル、本当に、あなた結婚しちゃうの?


王子様の隣は、お姫様だって、そんなことわかってる。

どんなにキレイに着飾ってって、あたしはお姫様なんかじゃないし、なれっこない。




でも……。
でも、ハル?
一緒に……いてくれるって、言ったじゃん。

あたしがひとりで温泉旅館にいた時。
仕事ほったらかしで、心配して傍にいてくれたじゃん。





やだ。
やだよ、ハル……。

ハル、あたしはどうしたらいいの?




あなたの傍に居るためには、どうすればいいの?





喉の奥がギュウって、まるで締め付けられてるみたいに痛い。
瞼の裏が、ジワリと熱くなる。


ハルはあたしから視線を逸らそうとしない。
泣きたくない。


泣きたくないのに……。