溺愛プリンス



それは、見覚えのあるものだった。


忘れるはずがない……。
日本にいる時、ハルがあたしにって買ってくれたものなんだから!



でも、そのドレスを持ってきた覚えはまったくない。
同じの?
いやいや、それなら出来すぎている。

って、ことはやっぱり……。




「はい。志穂さまのご自宅から取り寄せました」


ニコって笑ってドレスをメイドさんのひとりに手渡したクロードさん。
その笑顔にはなんの曇りもない。



「はあ、そうなんですか……。……って、そうじゃなくって!」

「え?」


「なな、なんであたしの部屋にあるはずのものが今ここにあるんですか!お、おかしいですよね!ま、まさか……」


あまりにもさらっと言うから思わず納得しかけちゃった!
あたしが詰め寄ると、クロードさんはキョトンと首を傾げて見せた。