あのときの貴方を幾度となく思い出す。 思い出すだけで、涙が出る。 「待って、置いていかないで」 消え掛かる君の残像を追いかけた。 触れたときには君は煙となって空に溶けていった。 手には残らない感触。 昔は君の温もりに触れられたのに・・。 少し硬い大きな手に触れられたのに。