あたしは紙袋を渡した。
「それ、卒業祝いです!!」
「卒業祝い? いや、でかすぎだろ……」
「重たくて持ってくるの大変だったんですからね!!」
「こんなのどこに飾ればいいんだよ……」
「こんな花束あたししかやらないですからね!!というか、誰からも貰わないでくださいね!!」
「貰うつもりはねぇよ……」
小さい花束じゃ他の人と変わらないけど、あたしはそれじゃ嫌なの。
「それにしても、先輩はもう卒業なんですね……」
「あぁ…そうだな」
卒業証書を持ってる先輩を見て、さらに悲しくなった。
もう先輩と一緒に、ここにもいられないんだ……。



