「ひ、姫ちゃん…。あの中に好きな人がいるの……」
「……何で?」
「姫ちゃん、恋煩いじゃないかって……優姫が……」
「…優姫ちゃんが……」
なぜ姫ちゃんはあたしはバカにするけど、優姫はバカにしないんだろ。
これは差別だ!!
「――あたし、ボーカルのウタウが好きなの」
「ひ、姫ちゃん!?」
「でも片想いだってわかってるし、」
「姫ちゃん……」
「このライブハウスを紹介されて、初めて見に来た時、声に惚れたの。あたしには出せない低音で耳に残る歌声……」
姫ちゃん…。
「ただ見つめるだけでいい。普通の女子高生らしい事したい……」



