「今日はこれで終わりなんですか?」
「まあ、そのために選んだんだしね。あとはゆっくりのんびり、部室でサボってるよ」
「えー、ズルいです!!」
「杉山さんもサボっちゃえばいいんじゃない?」
「無理ですよ〜…。騎馬戦があるんですよ」
「あぁ、そっか」
男子の競技である騎馬戦は、毎年熾烈な戦いが待っている。
救護係りが一番忙しいのが、騎馬戦の後なんだ。
怪我人が続出するからね。
「田渕部長、先輩はいないんですか?」
「桐野はサボってるよ。開会式すら出てないからね」
「朝から来たんですか?」
「今日ばかりは…」



