LOVE★sick



「……んだよ、田渕」



田渕部長の声と、ドアが開く音、

そして聞き覚えがある声がしたのは同時だった。




「あっ……」

「へぇ〜…」



先輩はあたし達に気付いてないのか、田渕部長にしか見えてないのか。



はたまた……―――




「意外と早かったな」

「暇だったから、ここに向かってたんだよ」

「ここは漫研の部室だっつーの。お前の暇潰しの場所じゃねーの」

「つーか、結局呼ばれて来たんだから、意味ねぇだろ。で、用は?」

「あぁ、この子が……」



ようやく目をこっちに向けた先輩。



あたしの目はたぶん、キラキラしてた。