突然現れたパパとママに、あたしは戸惑いを隠せない。 でもそれはあたしだけで、姫ちゃんは表情を変えず、パパ達を見ていた。 「…ったく、何やってんだよ……」 そう言ったパパはあたしと姫ちゃんの間に入った。 「何があった?」 「…………」 すごく気まずくて俯き、何も言えなかった。 「何があった」 「っ……」 「姫歌っ!!」 「うるさいっ!!」 姫ちゃんはパパを押し退け、自分の部屋に戻って行った。 「天歌、」 「………」 「新聞紙とぞうきん持ってこい」 「う、うん……」