LOVE★sick




そりゃわからないよ。



自分の事は結局自分しかわからないんだし、他人の気持ちなんか知らない。



「……天ちゃんは昔からずっと、周りに愛されて育ったじゃん」

「………」

「周りの人に恵まれて、仲のいい幼馴染みもいて」

「………」

「いつも一人だった、あたしの気持ちなんかわからない!!」

「姫ちゃっ…――」



姫ちゃんは、近くにあった花瓶を床に投げつけた。



ガラスの破片と水が飛び散り、花が床に落ちる。





「お前達、何やってる」



パパ……。



「天歌……。姫歌……」



ママ……。