エレベーターを出てからも、言い合いが絶える事はない。
「だいたいね、姫ちゃんは勝手過ぎるんだよ!!」
「勝手にするののどこが悪いのよ!!得ばっかりしてきた天ちゃんにはわからないのよ!!」
「あたしがいつ、得ばっかりなのよ!!」
「生まれた時からよ!!パパに似たから頭も良くて、肌の手入れしてないじゃん!!」
「パパは関係ないし!!」
「関係ある!!」
「ないっ!!」
はぁ…はぁ…はぁ…。
久しぶりに大声を出したから、息が切れる。
まさか姫ちゃんとここまで言い争うなんて思ってもみなかったし。
「天ちゃんにあたしの気持ちなんか、わからないよ」



