今日は本当に悪い事をしたとしか言い様がない。



せめてパパがいる日にすればよかった……。



「じゃまた、学校で」

「はい…」



先輩を見送ると、あたしは踵(きびす)を返した。



「天ちゃんってさぁ、あからさまだよね」

「っ……姫ちゃ…!?」



あたしが部屋へ戻るのを待っていたかのように、姫ちゃんが部屋の前にいた。



「まぁ、天ちゃんが考えるのも無理はないけど」

「…………」

「そんなにいいの?音弥さんの事」

「…………」

「そりゃ見た目は天ちゃんの理想通りだもんね」

「…………」

「図星だから言い返せない?」