――次の日 昼休みに入ると、教室には先輩がいなかった。 田渕部長いわく、屋上にいるらしい。 「寒っ…」 外の冷たい風が、肌に身に染みる。 「せんぱーい。どこですかー」 あたしが声を発すると、後ろの方からカサカサと音がした。 「先輩?」 「あ〜天歌…」 「お昼ですよ」 「そんな時間か…」 授業を受けないでもテストで一番を取っちゃう先輩はすごいと思う。 「ここ寒くないですか?」 「ん…寒い。でも一人になれるのはここしかない」 「ふーん…」