「天歌、」 「あっ、先輩!!」 かなり珍しい。 先輩があたしのクラスに来るって。 「今日はどうしたんですか?」 「ん〜…何となく寄っただけだよ。文化祭の出し物の準備?」 「はい。オバケ屋敷するんです」 「天歌はオバケ?」 「オバケです!!」 ……と、はりきって言ったのはいいけど、本当は嫌なんだよね…。 『桐野くーん!!』 「………げ、」 なんか先輩が嫌そうな顔をした。 しかも先輩らしい声もする。 「じゃ、天歌。当日、俺との時間空けとけよ。オバケも楽しみにしてる」 「あっ……」