それからもずっと、先輩は話しかけられる。 どれだけ知り合いがいるんだよ!!って感じ。 「あー、天歌。マジごめん」 「……いいですよ」 放置されるのは優姫で慣れているから。 「それより先輩、さっきから電話……」 「あー。これは別に出なくていい相手」 「ふーん…」 電話出たくない相手とか普通にいるし、気に止めなかったけど、 その時の先輩の顔が切なそうだったのに、あたしは気づかなかった。 「あ、天歌」 「ゆ、優姫っ!?」 「どうも、桐野先輩。天歌がお世話になってます」 お世話って何よ!!