「いってきまーす」

ドアを開けると冷たい風が体に染み渡る。

「奈々おっそ!」

「ごめんごめん」

私の家の前で待っていたのは
中学からの親友、中山結眞(ナカヤマ ユマ)。

「入学式に遅刻とか、奈々らしいね」

「まあね」

「褒めてないから!」

怒った口調で笑顔の結眞。
正直これが日課。

それでも、なんだかんだ
仲良くしてくれる結眞が私はすき。