期末試験が終わった7月。

もうすぐ先輩の誕生日。


「ショートケーキかー、チョコレートケーキか、チーズケーキ!」

「無難にショートケーキにしといた方がいいんじゃない?」


放課後の教室で真奈ちゃんに相談。

「ショートケーキかあー、うーん…」

「もう、好きなの作んなさいよ」

「どうしよう」

私はお菓子の本を閉じる。

「先輩に直接聞けばー?」

爪を弄り始める真奈ちゃん。

「うん…」


真奈ちゃんに言われた通り、部活中の先輩の所へ行く。

「先輩!」

私は、ちょうど休憩中だった先輩を捕まえた。