センパイのカノジョ



『午後の部、最初の種目は、女子騎馬戦です。出場者は…』

「由莉、行くよ!」

「うん!」

召集場所に向かう途中で、私達赤組の応援場所を通る。

そのテントの1番前に先輩がいた。

「頑張れよ由莉!」

「が、頑張ります!」

先輩に頭をぽんぽんとされ、赤面しながら召集を受ける。


そして、1回戦始めの笛で一斉に21個の騎馬がグラウンド全体を動き周り始めた。


私達は黄組の2年の騎馬と向かい合った。

「由莉、絶対取んなさいよ!」

下から真奈ちゃんの声がする。

一生懸命に手を伸ばすけど、なかなか届かない。

「取れないよ〜…」

私がお尻をあげて膝を延ばした時…