センパイのカノジョ


「由莉〜!!」

「真奈ちゃん!」

私は1位の旗の下にいる真奈ちゃんを見つける。

良かった…、1番だ!

確認を終えた真奈ちゃんが私の隣に来た。

「おめでとう真奈ちゃん!!」

「ありがと〜!次、男子の100メートルだよ?先輩出るんじゃない?」

真奈ちゃんが召集場所を指差す。

そこには召集を受けている先輩がいた。

「声かけてくれば?」

「…スタート前に?迷惑じゃないかな……」

「そんな訳ないじゃない!ほら、さっさと行く!」

真奈ちゃんに背中を押され、私は先輩のところへ行く。

既に3年女子の100メートルが終わり、1年男子がスタートしようとしていた。