大会を二日後に控えた日、私は居残りでスタート練習を繰り返した。


明日は軽い調整しか出来ない。やれるのは今日だけ。


今日は遅くまで練習があった上に、居残りをしていたので、気がついたら暗くなっていた。


まずい・・・こんなに暗くなっている！


私は更衣室に急いだ。


もう部室も真っ暗。周りも暗くて誰もいない。


「やだ…嘘でしょ。なんで誰もいないのよ」

つぶやく私の声もやけに響く。


私は更衣室の電気をつけ、ビビりながらもロッカーを開けて、さっさと着替えた。


着替え終えてロッカーを閉めた音が、思ったより大きくて「ひゃぁ」って言ってしまった。


「うわっ…なんだ、自分の閉めた音か・・・」


私は更衣室の電気を消して、カギを閉めた。