「圭吾さんってどうして喧嘩するの?」

私は美世に聞いてみた。


喧嘩をするにはきっと何か理由があるはず。


理由もなしに喧嘩なんかする人じゃないはず・・・



「売られたケンカは全部買うらしいよ。10人で挑んでも駄目だったらしいよ。すっごい強いんだってさ」


美世は追いついた私に向かって言った。



「喧嘩って売られるの?」


そもそも喧嘩というものすらわからない。


私には兄弟がいないから、喧嘩をしたことがない。


もちろん友達ともない。