恋と狼と陸上と…

「思い当たる人はいるんだけどね、優しいとは思えないんだよね。ねえ、その人どんな風に優しいの?」


絵里さんはなおも私に向かって聞いた。


正直こんなに真剣に考えてくれると思わなかったので、私は嬉しかった。



やっぱり綺麗なお姉さんは心もきれいなんだ。



「コンビニでお財布を忘れた私のためにお金を払ってくれたり、一緒に夜の学校にお財布を取りに行ってくれて、怖くて腰を抜かした私をおぶってくれたり、手をつないでくれたり、帰りはバイクで送ってくれたんです」



私は思い出して、ぽうっと顔が赤くなったのが自分でもわかった。