次の日から私は美世とバイクの人探しを始めた。

美世にバイクの人の話をした時、

「それってすごいじゃん!超すごい!!絶対運命だよ!!」

って大興奮で話を聞いてくれた。


美世のヨミではバイクに乗っているから1年生ではないだろうということだった。1年生はまだほとんどが16歳になってないので免許を取れないから。


じゃあ2年か、3年ということで、手当たりしだい調べていった。と言っても、1年生の私達が教室まで押しかけて探すわけにもいかず、ただ体育の授業や食堂で探すってことしか出来なかったんだけど・・・


バイクの人探しは難航した。いくら探しても見つからない。探し始めて1週間。ついには美世は幽霊だったんだじゃないかとまで言い始めた。


「こんなに探してもいないなんておかしいよ。ほとんどと言っていいほど、カッコイイと評判の男は全部見たし、そうでないのもそれなりに見たよ。でもいないんだから、幽霊か、妄想じゃなかったの?」


そして、探し始めて10日以上経った昼休み、食堂からの帰りに、ついに美世は幽霊を超えて、私の妄想とまで言い出した。


「妄想じゃないよ!だって、本当にバイクにも乗ったし、手もつないでくれたもん」

私はほっぺを膨らませて抗議する。


「じゃあ、狐に化かされたのかね?」

キィーーーー!!ムカつく!!


「絶対現実なんだって!!」

私はプリプリしながら教室に向かった。


マジムカつく!!