恋と狼と陸上と…

「疲れたんだろ…帰るか?」

圭吾さんは立ちあがった。


だから私も急いで立ちあがった。


けど、長い時間同じ姿勢でいたせいで、足に力を入らなくてよろけてしまった。


クラっとした瞬間、圭吾さんが抱きとめてくれた。


私は抱きとめてくれた圭吾さんの背中に腕を回した。


もうしっかり立てるのに、私は抱きついた。


いけないとわかっていてもそうしてしまった。


「もう少しだけ・・・もう少しだけこうしていてください」


私は絞り出しようにかすれた声で言った。


「あなたが好き・・・」


私は言葉にしてしまった。言ってはいけないと思っていたのに、言ってしまった。