「か…でちゃ…!!」 …え。 「かぇでちゃ…!!」 信号の向こう側で呼んでいるのは、鞠哉だった。 鞠哉は走りながらあたしの方へと向かってくる。 しかし、信号は"赤信号"のはず… なのに、走りを止めようとはしない。 「鞠…哉、止まってー!!!!赤信号よ!!!!」 あたしは、大きな声で鞠哉を止めようとした。