「ちょっと待てよ。」 あたしの右腕を掴んで、そう言った。 …え? いつもと違う物凄く真剣な、眼差しと声。 少し、後ろを振り向いて驚いた声で… 「あの………何か?」 すると、急に抱きつかれた。 「ちょ…は?!離して下さいよ!!!」 一生懸命押しのけようとするが、抵抗しても無駄だった… 相手は正真正銘の男の子。あたしは女の子。 力の差というものが、改めて分かった。 そして、焦っているあたしに対して… 「俺、お前のこと好きだから。」 冷静に言う先輩。